朝、
夕べ遅くから降り出した雨が庭にある梅の花を濡らしてます。
花弁についた小さな雨の滴が徐々に膨らみ、
やがて大きくなって地面にポタリ。
まだ若葉の出ていない黒い枝の先についた雨粒が、
重くふくらんで地面にポタリ。
ピタピタ、
ポタポタ、
一雨ごとに春になる。
この間まであんなに寒かったのに、
冬はもうずい分前の事の様。
大きな背中はまだ見えているけど、
二度と振り返らない寂しさが、
ピタピタ、
ポタポタ、
地面に落ちる。
何時だって曖昧な季節。
誰かにとってはまだ冬で、
誰かにとってはもう春だ。
時計みたいに示せない。
時間みたいに刻めない。
季節みたいに時間が曖昧になれば、
きっと喧嘩も減るかもね。
多分病気も減るかもね。
でも、
刻み始めたからもう止めれない。
人には言葉があるから時間が生まれるし、
時間を殺す事もできる。
生まれた時間はあっという間に死んでしまう。
生まれた途端に死んで行く。
でも、
誰かにとっては長生きで、
誰かにとっては短命だ。
それなら、
時間も案外曖昧なんだろうか。
もともとは自由っぽかった人間。
だけど、
今は皆自分の檻を持っている。
野生の動物のように自然の中に居るのは自由っぽいけど、
本当はとっても不自由。
寒いし、熱いし、危険が一杯。
だから自分で作った檻の中の方が快適でとても居心地が良い。
でも、
自分で作った快適なはずの檻の中だけど、
だんだん憂鬱になってくる。
だんだん窮屈になってくる。
時計なんて忘れてしまえば良いのだけれど、
携帯電話なんて捨ててしまえば良いのだけれど、
僕は檻の扉を開ける事が出来ない。
生きている限りあっさり死んでしまうものだ。
死なないものなんか無いんだから、
どんな生き物だって生きている間は常に不安や恐怖と隣り合わせになってしまう。
自由なんて言葉こそ不自由を生んで、
幸せという言葉が不幸せを作ってる。
僕は、
言葉と言う檻に囚われて、
ここから格子越しの曖昧を楽しんでいるんだろう。
今日も最後までお付き合い下さってありがとうございました。
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