2013/09/20

いつまでも夢を







こんにちは。
台風が暴れ去り、
各地に多くの爪あとを残してゆきましたね。
僕の家の近所を流れる川も、
今にも溢れそうなくらい水位が上がり、
これがもし溢れたり、
決壊したりすれば、
僕が住んでる町も水浸し。
自然の驚異を前に、
僕たちは地球にただ張り付いているだけなんだなぁ~
と、実感します。
ここんとこの異常気象ぶりは中々しつこく、
猛暑や大雨、
それに竜巻などなど。
今年は台風も多く発生するみたいだから、
又しても、
嫌~な観測記録史上最大○○を聞くことになるんでしょうか?
まぁ、
起こりもしていない事を、
今から心配したってしょうがありませんけどね。
今、
目の前にある窓から”中秋の名月”が登り始め、
三輪山の上らへんで黄色く輝いています。
子どもの頃、
月面にある黒い模様が、
”ウサギに見えるでしょ!”
”月にはウサギがいて餅をついているんですよ!”
なんて大人に言われましたが、
僕にはどう見たってウサギには見えなかった。
それに、
あの黒いシミがウサギなら、
なんとも巨大なウサギだろうし、
動きもしないんだからそれは死んでいるんだろうな。
で、
そんなものが何で餅をつくんだ?
と、
夢のないことを考えたものです。
そんな嘘話を聞くより、
僕の父親が子どもの頃、
三日月の黒いところ、
地球の影である黒い部分に星のような光が一つ光っていた!
と言う本当か思い違いか分からない思い出話のほうが、
ロマンを感じた僕のブログにようこそ。
自転しない月の裏側に秘密のロマンを感じるように、
僕の裏側にもロマンを感じてもらいたい僕ですが、
今日も少しお付き合いくださいませ~





明日香村 かかしロード
の、
かかしコンテスト




































昔、
家の近所に、
蛇池という沼がありました。
そこは、
むか~し昔、その沼には竜が棲んでいたんじゃよ~的な、
うちの町では数少ない、
日本昔話風な場所でありました。
でも、僕が子どもの頃には、
そこには葦などの雑草が生い茂り、
それに隠すようにゴミが大量に捨てられていて、
黒い泥からはメタンガス?が発生していて非常に臭く、
とても竜が棲んでいるようには見えない沼でした。
しかし、
何故かそこには魚が沢山棲んでいて、
子供たちはよくそこで魚釣りをしていました。
小学生の僕も時々蛇池で釣りをしていました。
夕方一人で釣りをしていると、
大きな錦鯉が出てきて、
一人の僕は何故かそれに驚いて、
竜が棲んでいるって言うのもまんざらでもないなぁ~
などと、
訳の分からない納得をしたものです。
今、
その神秘の沼?の蛇池は埋め立てられて、
必要も無い公園になってしまいました。
あの頃、
鬱蒼と茂る葦に隠れていたから、
神秘的になるし、
竜も棲めたんでしょうね。


その蛇池の近くに、
キツネ山という小さな山がありました。
まぁ、
本当は山じゃなくて、
小さな古墳なんですけどね。
そこにはキツネが沢山棲んでいて、
その山に入ると化かされる。
と言うのが村の伝説。
まぁ、
古墳だからむやみに近づくなと言う事なんでしょう。
僕が子どもの頃は、
キツネ憑きというのはよく耳にしていましたから、
竜伝説よりは身近で怖かった。
故に子供の僕は、
キツネが薄気味悪くて、
そのキツネ山にはどうしても近づけなかった。
後に、
中学生になった頃には、
地元の不良たちがその山の上で、
タバコを吸ったり、
シンナーでいい気持ちになっていたりした為、
別の意味でそこには近づけませんでした。
そして、
何十年後の現在。
大人になって初めてそのキツネ山に入りました。
でも、
そこにはキツネも居らず、
苔むした石碑があるだけ。

外から見ているから、
キツネに化かされても可笑しくないような場所に見えますが、
中に入れば只の林。
ちっとも怖くない。
しかし、
もしかしたら今の僕はキツネに化かされていて、
こうしてブログを書いていると自分で思っていますが、
実はまだ僕はあのキツネ山に一人で突っ立っていて、
夢を見ているだけかも知れませんね~。

あの狐は~いつも~歌ってる~♪






































僕の実家の隣は空き家。
大きな家なんですが、
誰も住んでいない。
僕が生まれる前からある家なのに、
僕はその家に入った事もない。
おじいさんとおばあさんが住んでいましたが、
その二人と話をすることも無いまま、
今はもう空き家。
庭木は大きく育って、
まるでジャングル。
家の明かりはもう十年以上灯ってない。
雨戸も閉められて、
漆喰は雨風で少しずつ剥がれ落ちている。
そんなある時、
ふと塀越しに隣の空き家を見てみると、
締め切られていた筈の雨戸が一枚外されて、
真っ暗な家の中を覗かせている。
空き巣なのか、
何なのか。
たった一枚の戸が開いただけで、
もの凄く気味が悪くなる。
一時期は売り家の看板が出ていたんですが、
その看板もいつの間にか朽ち果ててしまったようです。
大人の僕には、
あぁ、
土地が大きすぎて売れないんだろうな~
と、
察しがつくんですが、
子供からすれば、
何とも気味の悪いお化け屋敷に見えるんでしょうね。
きっと、
この家は呪われていて、
誰も近づけないんだ!
と、
僕が子供だったらそんな妄想をしていたでしょう。
ならば、
今の子供もそういう妄想はしているんだろうか?

小学校への登校途中に大きなお屋敷がありまして、
そこの家には大きな蔵もありました。
その蔵の壁の漆喰に、
ある時シミが出てきました。
そのシミは日々大きくなってきて、
やがておばあさんのような模様になりました。
それを日々見ていた僕たちは、
きっと死んだ婆さんの呪いだの、
殺された婆さんが、
あの壁に塗り込められてるんだのと、
好き勝手に言いたいほうだい。
そんなある時。、
その蔵の壁の漆喰が塗り替えられ、
元の真っ白な壁になりました。
しかし。
数日経つと、
黒いシミがまた出てきて、
それはだんだん大きくなりだし、
またもや、
おばあさんのような模様が浮き上がってしまいました。
これには僕達もビビッてしまい、
あまりその壁の事は話さなくなりました。
後々、
僕の父親にその家の事を訪ねましたが、
そこの婆さんは死んではいないし、
怪奇な出来事は何も起こっていないそうで、
いささか肩すかしな思いをしました。
その家の壁はその後も数回塗り替えられ、
現在は婆さんの模様は浮き上がらなくなりました。

情報が少ないほうが面白くて、
夢があったような気がするあの頃であります。





































よく古い建物が取り壊されると、
以前にそこに何があったのか中々思い出せなくなる。
そうやって、
竜も、
キツネも、
婆さんの呪いも、
忘れ去られてゆく。
見えないことで見えていたものは、
変化と共に本当に見えなくなってしまうんですね。
でも、
今の時代の子供には、
今の時代でしか見ることの出来ない見えないものが、
きっと見えていると思いたい。
そして、

いつでも夢を~
いつでも夢を~♪











何時か僕も見えなくなって、
お化けになって恐れられたい願望が、
無きにしも非ずな僕のブログにお付き合い下さって、
誠にありがとうございました。
ここの動物たちは、
ある意味現代の、
無いのに見えるお化けたち。
でも、
あなたを呪ったりしないので、
良かったら覗いてやって下さいまし~



Dark blanco


いつでも夢を 橋幸夫/吉永小百合