こんにちは。
ちょっと遅くなるはずが、
まる一週間遅くなってしまいました。
普段とは違う色々な諸事情があり、
僕は少しNo エナジー状態になっていました。
特に僕のブログをやる気力を奪ったのが、
毎年恒例の田植えの手伝いでございます。
この田植えor稲刈りには、
毎年のようにぶつくさと苦言している僕なんですが、
野良仕事は、年を追うごとにきつくなる。
つまりは、
年を追うごとに、僕が歳を負っていることが、
年々僕を疲れさせるんでしょうね。
働いている時は意外と元気で、
重いものを運んだり、
時にはあぜ道を走ってみたり、
大方、カエルとたわむれたりと、
長靴姿が様になる野良オヤジなんですが、
家に帰るとただのヨレヨレ泥オヤジ。
シャワーを浴びてリフレッシュしたつもりが、
途端に足が重くなり、
日焼けで意識はボ~ッとし、
手はパンパンでグーがしにくい。
喉が渇いて、渇いて、
水やらジュースをがぶ飲み中。
田植えは3日間手伝ったんですが、
その三日間に消費したカロリーよりその後で、
飲み、
食い、
飲み、
飲み、
飲み、
&
飲み、
したカロリーのほうが多いかもしれない。
喉の渇き故ではなく、
美味しいジュースを我慢することが出来ない、
意思の弱い僕のブログにようこそ。
お腹がチャポン、チャポンしてますが、
水琴窟(すいきんくつ)と思えば多少は涼しく感じれるかもしれませんので、
今日も少しお付き合いくださいませ~
にしても、
全く雨が降らないですね。
台風が近づいて来てたのに、
ただただ心地良い風が吹くだけで、
そこいら辺がカラッカラ。
このままだと空梅雨まっしぐらなんでしょうかね?
もう既に、
野菜の値段などに影響が出始めているみたい。
田植え真っ盛りのこの時期に水不足なんて、
非常に困りものです。
僕の住んでいる奈良県の南側には吉野などの山間部があります。
そして、
そこを流れる吉野川の上流に津風呂ダム、大迫ダムを造り、
そこに貯水された水を、
長~い、長~いトンネルで奈良盆地まで引っ張ってきている為、
奈良盆地で水田をしている農家は、
この時期に水不足になったりしないんです。
まぁ、
もちろん只ではなく、
そこそこ高目の使用量を払ってるんですけどね。
にしても、
これも自然の摂理ありきのものですから、
こう良い天気続きはやはり問題アリなんですよね。
何時も降っている時期に降らないのは、
見えないところにも確実に大きな影響を与えてるもんです。
僕の家での空梅雨の影響はと言うと・・・
庭の土がカラカラで、
庭の木にいつも以上の水やりを余儀なくされ、
水道代が若干上がったけど、
木の状態を気にする分、
去年より植木の調子が良い事や、
毎年この時期に、
僕の風呂場に僕の垢を舐めに大挙して来る、
僕に夢中のナメクジ君が一匹も来ない事や、
小さな溝の水がカラカラに乾いて、
毎年そこで大発生していた僕の血が大好物の藪蚊がちっとも育たず、
僕の血液が去年より少し多めに残っている事などなど。
影響大の空梅雨の空の下~
無ければ無いでいい物が多い世の中。
ゴキブリや、ムカデなんて、
居なけりゃ居ないに越したことは無いんですけど、
いや、
全力で居なくなって欲しいんですけど、
彼らは居なくなくなる気は、ゼロ。
でも、
この時期の夜の小川に出てくる蛍なんかは、
ちょっと気を許すとあっさり居なくなってしまう。
少なくなってそれが珍しくなると、
有難がってしまう人間の身勝手だけなんですけど、
もし、
目の前に現れたゴキブリが、世界で最後の一匹でも、
何のためらいも無く殺してしまうと思うんですけどね。
でも、
雨は別ですよね。
1週間まるまる雨が降り続けば、
さすがに腹は立ちますが、
完全に嫌いになったりしない。
まぁ、
水ってものが人には絶対必要なものだからかも知れませんが、
:
:
シト
:
シト
:
シト
:
と、
降り注ぐ雨に、
多くの人はしばし耳を傾けてしまうものです。
田舎の夜、
暗闇に降り注ぐ雨の音と、
カエルの鳴き声。
真っ暗闇の中、
もう、音しか聴こえない。
確実に自然が織り成す音楽。
その音楽を切り裂く青サギの
”ギャーッ”
と言う鳴き声。
ああ、
田舎の夜は
ドラマティック!
雨の日、
家の中に居たりすると、
なんとも気持ちが落ち着くものです。
それが大雨になってきて、
あたり一面が雨しぶきでくすみ、
雨の音しか聴こえなくなった時、
心がちょっと高ぶってきます。
よく映画やドラマで、
雨の中を走ってみたり、
絶望に打ちひしがれて、
ずぶ濡れになってさまよい歩く・・・
なんてのがありますが、
あれ、
一度やってみたいんですよね。
もちろん、
ワザとやったりしたら、ただのバカヤロウですから、
やりたきゃ勝手にやれよ!
なんで、
それじゃぁ駄目なんです。
やむ終えずのそういう状況や、
雨なんかどうでもいいくらい打ちひしがれた気持ちの時にやらないと、
意味が無い。
まぁ、
ずぶ濡れになってさまよい歩く意味なんて本当は無いんで、
単になるドラマ気分のナルシシスティックなだけ。
その時の自分は非常にドラマティック野郎な訳です。
僕が中学生の頃、
家から少し離れた県道沿いに、
エッチな本が売っている自動販売機がありました。
まぁ、
そんな物が気になってしょうがないお年頃な少年期。
こっそり買いに行きたいんですが、
昼間は交通量も多く、
人目が気になるシャイボーイ。
堂々とそんなもの買えません。
では、
交通量がすっかり無くなる夜しかない。
でも、
親が起きている時間だと色々問題が出ますから、
皆が寝静まった夜中に買いに行くことにしました。
その自動販売機がある処までは自転車で10分くらい。
でもその当時、
我が家には真っ赤に錆びた鉄の門扉がありまして、
自転車を出す為にその鉄門扉を開けたりすると、
けたたましい金属音で家族全員が目覚めてしまう。
故に、
門扉を開けられない。
と言う事は、
門扉を乗り越え徒歩で行くしかない。
決行の夜。
外は悲しいくらい土砂降りの雨。
今の僕なら
”また今度”
なんですが、お年頃なもんですから、
気になって、
気になって、
どうにもならない!
雨なんかでは若さは収まらない訳です。
大きな傘を差して土砂降りの暗闇の中に出発です。
数分歩くだけで靴はずぶ濡れ。
ズボンもひざから下はずぶ濡れ。
自転車で10分は、歩けば20分以上。
土砂降りに加え強い風まで吹いてきました。
お目当ての県道に着いた頃には、
激しい嵐が暴れていました。
多分、
今位の時期でしたから、台風が来ていたんでしょうね。
県道沿いは激しい風で、
何度も風に傘を持っていかれそうになりながら歩いていると、
ようやく前方に四角い明かりが煌々と灯っているのが見えて来て、
なんともホッとしたのを覚えています。
さて、
いざエッチな本を買うと言っても、
お小遣いがしれていますから、
買えても1冊のみ。
悩むんですよね~
本の中が見える訳じゃないですから、
全ては表紙から想像しなくてはなりません。
悩んでいると車が近づいて来て、
シャイな僕はあわてて自動販売機の後ろに隠れてしまう。
そして車が通り過ぎると、
裏から出てきて、
また悩む。
よし!、
8番のヤツにしよう!と決めた時にまた車が来て、
又しても自動販売機の後ろに隠れた僕。
今度の車は通り過ぎず、
エッチな自動販売機の前で止まりました。
僕の心拍数は跳ね上がり、
自分の心臓の音がおじさんに聴こえてしまいそうでした。
おじさんが車から出てきて、
数分悩んだ挙句、1冊購入し、
そして、
そそくさと去って行きました。
ドキドキしながら裏から出てきた僕。
あぁ~、
大人になれば堂々と買えるんだなぁ~
決めるのも早いなぁ~
などと感心しながら、
僕もさっさと買って帰ろう!
と、自動販売機を見ると、
僕が買おうとした8番の本が売切れに・・・
どうやら、
あのおじさんと僕は趣味が同じだった見たいですね。
土砂降りの嵐の中、
振り出しに戻ってしまいました。
又しても、散々迷い、
何台かの車をやり過ごし、
ようやく本を購入した僕。
いざ帰宅しようとした
その時、
突風が僕を襲いました。
気が付くと傘は完全に破壊され、
使い物にはならなくなっていました。
しょうがありません。
幸い、
購入した本はビニールにはいっておりますから、
濡れる心配はありません。
でも、
手で持って歩く訳には行きませんので、
シャツの下のお腹の部分に忍ばせ、
憧れの全身ずぶ濡れで、
ナルシシスティックに雨の中をさまよう羽目になりました。
パンツまでずぶ濡れは生まれて初めて。
かなりの初体験間に浸りながら我が家に近づいた頃には、
雨も上がり、
風もすっかり止んでいました。
そして、
あと少しで家と言うところまで来た時、
赤いライトを回転させながら、
白と黒のツートーンカラーの車がやって来きました。
そして、
”そこの君、止まりなさい。”
最悪です。
パンツまでビショビショも初めてなら、
夜中にエッチな本を買うのも初めて。
おまけに警官に呼び止められるのも、
これまた初めて。
一晩の間にこんなに始めてはいりません。
又しても超緊張を強いられる僕。
パトカーから二人の警官が降りてきて、
”こんな時間にに何してる?”
”名前は?”
”住所は?”
”何で濡れてる?”
などなど質問攻め。
緊張し、シドロモドロになりながらも、
ここで直ぐそこに家が在るなんてバレたら、
家まで警官が着いて来て、
親に説教してしまうかもしれない!
などととっさに考え、
名前を偽り、
(名字はそのままで、名前を一字だけ変えただけなので、あまり意味なし。)
住所を偽り、
(住所はそのままで番地だけ適当に言ってしまい、
何処そこの辺か?と聞かれるも、それが何処なのかさっぱり・・・)
と、明らかに挙動不審。
ヘラヘラ笑うことしか出来なかった僕。
一番の心配は、
お腹に隠したビニールに包まれたエッチな本。
こんな物が警官見つかったら僕はお終いです。
しかし、
警官はそれには気付いてない。
悪戦苦闘で夜中に出歩いている理由をでっち上げ、
何とか許してくれそうな気配になった時、
”一応身体をチェックさせてもらうね!”
と、僕の身体をパンパンとたたき出した。
ひぃぃぃ~!!!!!
”これで僕はおしまいだぁぁ~”
”はぁぁぁ~~~~あ”
心の中で僕は完全に絶望しました。
が、
以外にも警官は、
僕のお腹の中の本には気付きませんでした。
”よし、行っていいよ。”
”2度とこんな夜に出歩かないように!”
と、釘を刺され、
僕は解放されました。
あぁ、
田舎の夜は、
ドラマティック!
なんとも情けなかったあの夜、
唯一の救いは、
散々悩んで、
散々苦労して、
散々情けない思いをして買ったあの本、
あれは買って大正解だった事!!
あの時のような本にはその後、
2度と出合えなかった、思い出のあの本。
しかし、
友達に貸したが最後、
二度と僕の元には返って来ませんでしたとさ。
こんな話にお付き合い下さって、
ありがとうございました。
情バナついでにこっちも覗いてやって下さいまし!
↓
Dark Blanco
ドラマティック・レイン 稲垣潤一