2013/10/25

濃い人も濡れる街角






こんにちは。
何時までも台風がまとわり付いて、
毎日がどんよりとしなびた天気続き。
そして、
気が付けば10月ももう終わり。
暮らしてきた日々に色々な事があっても、
数字にするとなんともあっけない。
9月は開き直りで、
10月はただただしみったれ。
11月はどんなヤツがやって来るのか?
失敗屋さんが来るのか、
こりごりさんが来るのか。
出来れば、
仲良しさんや、さわやかさんに来てもらいたい。
でも、
しみったれてるけど、
暑くも無く、
寒すぎる事もなく、
雨と台風だけが気になるここ最近。
過ごしやすくないと言えば嘘になる。
でも、
表に着て行く洋服は少し気になります。
朝、
家の中はヒンヤリとしていて、
あぁ、今日は少し冷えるな~と思い少し厚めの洋服で表に出ると、
外は意外と暖かかったりして、
駅に着くころにはすでに一汗かいている。
おまけにこの時期は電車の冷房なんか効いていませんから、
2駅間ぐらい一人で汗を拭く失敗屋さん。
ある時は暖かい表の気候にあった薄着で出てゆくと、
夜は非常に冷え込んでまたしても失敗屋さん。
この時期に、
朝、昼、晩と、
完璧な着こなしで街を颯爽と歩く、
フットライトさんになりたい僕のブログにようこそ。
あの頃、
魅惑の変身後の人が全て京唄子に見えていた僕ですが、
ノックは無用なので、
今日も少しお付き合い下さいませ~






































僕が小学生の頃、
自分の着る服には気を使っている方でした。
親が明日着る服を用意してくれたりはしませんでしたから、
毎朝何を着るかでよく頭を悩ませたものです。
と言っても、
沢山の選択肢があった訳ではなく、
昨日着たセーターを、
今日もまた着ているように見えなくするには如何したらいいのか?
と、散々悩みます。
しかし、
どうしたって解決法は見つからず時間が迫る。
そんな時、
唯一候補のそのセーターの、
肘の部分に穴が開いているのを見つけてしまい、
あわてて針と糸でデタラメに繕い、
結局昨日と同じ格好で学校に行く羽目に・・・
まぁ、
学校では誰も人の服装にそれほど気を使いませんから、
気にしてるのは自分だけ。
制服を脱ぐ時に肘の繕いが誰かに見つかったらどうしよう・・・
と言う心配事が増えただけでした。
ある年、
オーバーオールが流行った時があり、
テレビの中で頻繁にオーバーオールを穿く芸能人を見かけました。
子供の僕はそれがどうしても穿きたかった。
しかし、
成長期の僕でしたから、
数ヶ月で服のサイズが変わっていました。
なので、
決して安くは無いそのズボンを僕の親は買ってはくれません。
そんな折、
近所に住む僕の従姉妹がオーバーオールを穿いて我が家にやって来て、
僕のオーバーオール熱は沸騰点に達しました。
怒られない程度に、
事ある事にオーバーオールの良さを親にアピールする僕でしたが、
願いは届かず・・・
1年が過ぎ、
世間も僕も、オーバーオールへの熱が冷めた頃、
ようやく親が僕にオーバーオールを買ってくれました。
まぁ、
流行が過ぎれば値段も下がりますから、
安ければ買ってやろうって事なんでしょうね。
しかし、
1年遅れでも欲しかった事には変わりありませんから、
嬉しかった。
嬉しいので何時も穿きます。
何処へ行くにも穿きます。
どんな所でも穿いていると、
あっさり膝の部分に穴が開いてしまいました。
洗濯で色があせて良い頃合な色になる前の青い段階で膝に穴。
ガッカリしていると親が直してやると言ってくれました。
すごい!直せるんや~!
と、喜んでいる僕の元に戻って来たオーバーオール。
穴が開いていた両膝の部分に、
大きくて真っ黒い革のパッチが縫い付けられており、
激しく落胆した思い出があります。
怒られるのを覚悟で親に抗議しますと、
思ってた通り、
大事にはかない自分が悪い!
嫌なら穿くな!と一喝。

悲しくて涙がポロリ・・・

濃い色のズボンも濡れるあの頃~♪





































まぁ、
小学生や中学生の頃は、
人の目より自分の目。
結局は自分が着たい洋服を着ているだけでしたが、
高校生になりますと、
電車通学というのもあってかなり他人の目が気になって来る。
しかし、
普段はほぼ詰襟の学生服でしたから、
洋服にはそんなに気を使わない。
それ以外で気になるのは、
文房具や髪型だったりします。
洋服にはお金がかかりますが、
髪の毛にかけるのは、
ドライヤーの時間とディップ代ぐらい。
しかし、
現在の惨状を予感させる腰も無くか細いあの頃の僕の髪の毛。
いくらセットしたって学校に着く頃にはヘンナリ~
おまけに、
後頭部が少し形が悪い為、
合わせ鏡で自分の横顔を見ると、
後頭部が非常に不恰好。
髪の毛のセットに悪戦苦闘の毎日。
他人は誰も気にしない事だからどうでもいい!
とはどうしても思えず、
そのせいで何度遅刻した事か。
特に気になる後頭部。
何とか楽な方法は無いだろうかと、
授業中ノートに髪型のイラストを描き、
ヘアースタイルのアイデアを考えていました。
そんな中、
テレビで小泉今日子が、
常夏娘と言う曲を出し、
大胆な髪型でテレビに出てきました。
簡単に言うとワカメちゃんカットの刈り上げがキツメな感じ。
それを見て僕はヒントを得ました。
僕が考えたのは、
マッシュルームカット風で、
後ろから耳元までバッチリ刈り上げる形。
90年代頃に流行っていた髪形です。
この髪型だとギリギリ校則に引っかからず、
形の悪い後頭部も隠せます。
それに誰もしていない髪形だから何だか良い気分になれるかも!
この髪型にするにはまず髪の毛を伸ばさなければなりません。
目にかかる髪の毛を我慢し、
来る日を夢見てうっとおしく伸びる髪の毛をセットで誤魔化す毎日。
ようやく思う長さに伸びた頃、
意を決して近所の理髪店に行った僕。
しかし、
僕がして欲しい髪型の説明が非常に難しい。
髪型の見本に載っている髪型ではなかったし、
唯一ヒントを得たキョンキョンの写真を男の僕が持ってゆく事も出来ません。
僕は必死に理髪店のおじさんに説明しましたが、
出来上がった髪型は僕が考えていた髪形とは180度違うものでした。
あまりのショックに言葉も無い僕。
あんなに時間をかけて伸ばした髪の毛は無残に短くなり、
人にモノを伝える難しさを思い知りました。
しかし、
僕は諦めませんでした。
それから、
コツコツと伸ばしていく髪の毛と、
いかに説明するかを考える日々。
こんな感じで勉強していれば良い大学に入れたであろう僕の熱意は、
まったく勉学に向く事はありませんでした。
そして、
ようやく髪の毛が伸びました。
最初の失敗はくり返しません。
今度は理髪店ではなく美容院に行きました。
今時なら当然の選択肢ですが、
あの頃はまだ男の子が美容院に行くことははばかられていました。
まぁ、恥ずかしかっただけなんですけどね。
緊張しながら向かった美容室。
迎えてくれたお姉さんは非常に優しく、
しかも熱心に僕の説明を聞いてくれました。
そして出来上がった僕の髪の毛は・・・
完璧でした。
僕が思っていた通りの髪型が出来上がりました。
お姉さんも、
この髪型はおもしろい!
と褒めてくれ、
写真撮らせて!
とまで言ってくれました。
考えていた事が形になった瞬間。
僕はとてもいい気持ちで家に帰りました。
学校では、
賛否両論。
後姿はまるでキノコでしたから、
後ろからよくクスクス笑いが聞こえてきましたが、
僕はそれすら気持ちよかった。
気にもしてもらえない薄口な髪型より、
濃い口の髪型の方が良い。

うれし涙に

濃い髪型も濡れる街角~♪












































結局、
人の目を気にしているようで、
自分がやりたいようにやって来てただけ。
まぁ、
僕が人の目で自分を見る事なんて出来ないし、
僕は自分すらまともに見る事は出来ない。
自分で見れないんなら、
いるようで、
いないかも知れない僕。

でも幽霊みたいに薄くは無くて、

濃い人で濡れる街角~♪










あいの日に着るものが僕を悩ませる、
最近の天気のようにはっきりしない僕に、
今日もお付き合い下さってありがとうございます。
 こちらの生き物たちはクッキリしてますので、
良かったら覗いてやって下さいませ~


















2013/10/18

愚情







こんにちは。
大荒れだった今回の台風。
又しても大きな爪跡を残して行きました。
見馴れた風景も通い馴れた場所も、
簡単に恐ろしい場所に変わってしまいますね。
いくら気を付けていたって、
起こる時は起こってしまう。
本当、
自然と言うものは、
人の事なんてこれっぽっちも考えてはくれないもんです。
僕たちはただただ地球に張り付いて、
右往左往しながら生活してるだけ。
人は、
言葉や文字が使えるってだけで想像主になった気になり、
エコだの自然保護だのと都合の良い思い上がりをしてしまう。
自然とは互いを喰い合いするもの。
共存なんてそう見えているだけで、
ほんとうは誰もそんな事を考えてない。
食べれる物を食べているだけ。
バランス良く見えているのはたまたま。
自然なんて簡単に崩壊してしまいます。
自分で産み出しているようでいて、
全てはたまたまで出来ている。
偶然の積み重ねでこの世は成り立っているんでしょうね。
そんなバランスの悪い思考の僕のブログにようこそ。
今日あなたに、
ここに訪れたことは必然だった!
と、思って貰える事を願う矛盾している僕ですが、
今日も少しお付き合いくださいませ。






































僕が子供の頃、
家の近所に小さな沼が幾つかあり、
そこにはザリガニが沢山棲んでいました。
僕たちはよくそこでザリガニ釣りをしていました。
ザリガニを釣るには、
最初に駄菓子屋でよっちゃんイカを一本だけ買い、
そのよっちゃんイカを半分だけ自分で食べて、
残りの半分を凧糸に結び付けそれをエサにしてザリガニを釣る。
何匹かはそのイカで釣れるんですが、
終いにはエサのよっちゃんイカはザリガニに取られてしまう。
引き続きザリガニを釣る時は、
既に捕まえてあるハサミが小さくて色があまり赤くないザリガニを解体し、
その尻尾の身で次のザリガニを釣っていました。
今だと残酷で、
とてもできない事を平気でやっていました。

僕の近所の家の庭に畑があり、
そこには水生の農作物用に水が張ってありました。
何となく気になった僕、
ある時こっそりその畑に忍び込み、
その水が張られている所を見てみると、
そこには、
カエルやおたまじゃくし、
ヤゴ、小鮒、メダカ、ザリガニなどが沢山棲んでいました。
小さな水溜りみたいな処に生き物がひしめいている。
僕は急いで家に帰り、
網とバケツを持って来てそれらの生き物を沢山捕まえました。
思わぬ穴場に興奮したものです。
数日後、
僕は友達にその家の畑の事を教え、
その友達と一緒にザリガニなどを捕りにその家に行くことになりました。
二人でこっそり畑に忍び込み、
網で生き物達をすくい出したその時・・・
”コラーッ!!”
”なにしてるっ!”
と、畑の横にある家の、
2階の窓からこの畑の持ち主の爺さんが怒鳴ってきました。
ビックリして飛び上がった僕達。
僕は震える声で、
魚をとってますぅぅぅ・・・・”
と、答えますと、
爺さんは、
”お前ら何処の子や!
人の家のもん捕るのは泥棒やど!
警察呼んだるからそこ動くなよ!!!”
と、
それはそれは恐ろしい事を言われてしまいました。
僕たちは一目散にお互い自分の家に逃げ帰り、
起こられるの覚悟で父に今あった事を告げました。
父は、
人の家の畑に忍び込んだ事は叱りましたが、
警察を呼ぶってのは嘘だから心配するな。
と、言いました。
しかし僕は、
もしかしたら警察が本当に来るかもしれない。
やっぱり逮捕されちゃうんだろうか?
少年鑑別所に入れられるんだろうか?
財布とか作らされるんだろうか?
などなど、
小鮒一匹でえらい妄想。
その日は家から出れなくなって、
震える夜を迎えました。
警察って響きは、
小さな子供にも有効な脅し文句でした。
しかし翌日。
警察が来る訳もなく、いつもの朝。
なんだ、
父親が言ってたようにほんとに嘘なんだ!
と、安心した僕。
そうなるとリベンジしたくなって来た。
結局まったく懲りていない。
よく観察すると、
そこの爺さんは田んぼの様子を見に時々自転車で出て行く事が判明。
家の前に自転車が無い日が狙い目です。
僕はしょっちゅう自転車をチェックしていたんですが、
僕が見る時は何時も自転車がある。
来る日も、来る日も自転車がある。
そして一月後、
終に自転車が無い日がありました。
今だ!
急いで網を取りに帰り、
大急ぎで戻って来て畑に忍び込むと、
畑の水溜りはすっかり無くなり、
水溜りのあった所にはジャガイモが植えられていました。









































子供の頃過ごしていた実家の、
2階の窓の雨戸をしまう戸袋の上に小さなスペースがありました。
ある時、鳩がそこに巣をつくりました。
こっそり窓から見ていると、
鳩のつがいが一生懸命に小枝を運んできます。
僕は何故かワクワクし、
時々彼らの巣の出来具合を見ていました。
最初は僕が巣を覗くと鳩は逃げていましたが、
数回後には、
僕は何もしないと思ったのか、
僕が覗いても全く逃げなくなりました。
そうなると可愛くなる。
僕は時々米粒を持って来て巣の横に置いてやるようになりました。
しかし、
父は鳩がとても気に入らない。
巣が出来ればその辺は彼らの糞だらけ。
おまけにあの陰鬱な鳴き声。
朝だろうが、昼だろうが、鳴いている。
だから、
僕がこっそりあげている米粒は父親にはナイショ。
ばれたら叱られてしまいます。
そんなこんなである時巣を覗くと、
3つの卵が産まれていました。
とても感激した僕。
何時もにも増して米粒を運んでしまう僕でありました。
数日が過ぎ、
ある朝何時もの陰鬱な鳩の鳴き声にまじり、
か細い鳴き声が聴こえてきました。
もしや!と、巣を覗いてみると、
3つの卵から黄色い産毛を生やした3羽のヒナが孵っていました。
それはとても可愛いかった!
それから日を追うごとに育って行くヒナ。
肌色だった身体は黒ずみだし、
黄色い産毛がよく目立つようになりました。
羽も生え出し、
丸々と大きくなってきた彼ら。
しかし、
父には我慢の限界が来ていたようです。
最初は2羽の鳴き声だけだったのが、
今では5羽の鳴き声に増えてしまい、
日曜の朝から彼らの大合唱。
まぁ、
僕にとってもさすがに煩くないとはいえない状況でした。
ある日曜日の朝、
父は鳩の巣を撤去してしまいました。
追い払われた親鳩。
ダンボールで閉ざされた戸袋の上。
残された3羽の鳩のヒナ。
そして、
大量に食べ残されていた、
僕がこっそりあげた米粒を発見した父からの大目玉。
さすがにヒナを捨てたりは出来なかった父。
彼らを育てる事にしました。
ペットショップで鳩のエサを買ってもらい、
水にふやかして与えてみると、
ちゃんと食べる。
しばらく彼らを箱に入れて網状の蓋をし、
表の軒下で飼っていました。
まだ飛べないけど、
親とほぼ同じ大きさに育ったある朝。
何時ものように鳩にエサをやろうと表に出ると、
鳩が入っていた箱の蓋が外れていました。
箱の中は空っぽ。
そして、
家の庭に散乱する鳩の羽・・・
夜のうちに猫か何かに襲われたようで、
植え木の下で息絶えた2羽の鳩の死骸を見つけました。
あとのもう1羽は犯人が何処かへ連れ去ったようです。
僕は死骸を前に何とも情けない気持ちになりました。
その当時、
僕の家にはイチと言う秋田犬が夜だけ庭で放し飼いにしていたんですが、
何の番犬にもなっていませんでした。
最初はイチの仕業じゃないだろうか?
と、疑われていましたが、
イチはとてもおとなしく、その当時は子育て中だったため、
猫に気が行かなかったのか、
もしかしたら本当はイチの仕業なのか?
今ではイチもいませんから真相は分からない。
唯一分かっているのは、
鳩が死んだのは僕の責任だったって言う事だけ。








































あの頃に忍び込んだ畑は無くなり、
怖い爺さんももう居ない。
そこには大きな家が新しく建てられています。
鳩もいなくなり、
イチももういない。
そんな事がただただ続いてきたけど、
僕はたまたま、まだいます。
変わらないものは無いし、
終わらないものも無い。
今が終わりで、
今が始まり。
でも、
思い出が多くなりすぎて、
それが重しになってしまい、
動けなくなってしまう事があります。
大きな意味なんて無くて、
たまたま偶然ここにいるだけ。
たまたま、
愚かな想いにふけっているだけです。











わざわざここに訪れてくれた方、
たまたまここを訪れてくれた方、

愚にもつかない私のブログにお付き合い下さって、
誠にありがとうございました。

たまたまこちらに居る生き物たちは、
あなたの訪問を歓迎いたしております!
よかったら是非に~



僕のイラストブログ Dark Blanco




世情 中島みゆき