2013/09/27

稚拙の中で







こんにちは。
3歩進んで2歩下がるように暮れてくる秋。
少しずつ少しずつ、
秋になって来る。
でも、
山手ではいまだにセミが鳴いていたりします。
それを聴いて、
何だか得した気分になったり、
それでいて、
何だか物悲しかったり。。
役目を終えた、
木の葉がハラハラと落ち始め、
日陰だった処に陽が射し、
風景が秋模様に変わり始めています。
秋は、
過ごしやすくて、
とても素敵な季節。
なのに、
何故か胸をぎゅっとつかまれるような郷愁感。
遠いところに故郷があるわけでもないのに、
心を締め付けるこの感覚は、
もう見る事が出来ない楽しかったあの頃の風景を、
懐かしんでいるだけなのでしょうか。
それとも、
稲穂の間をすり抜けて、
僕の頬を優しくなでて去ってゆく北風に、
置き去りにされているような気持ちになるからなんでしょうか?
どちらにしても、
秋は何とも寂しさを誘うものですね。
益々、
静けさが沁みてくる秋。
今年の嫌な新記録だらけの夏みたいではではなく、
新記録の無い平凡な秋の訪れを熱望する僕のブログにようこそ。
平凡がゆえに郷愁を誘うのなら、
それは寂しい訳ではなく、
きっと幸せなんだ!
と、安易にセンチメンタルな気持ちになっちゃう僕ですが、
今日も少しお付き合い下さいませ~











































もうすぐ運動会の季節。
独り者の僕には最近の運動会事情はよく分からない。
今でも、
玉いれ競争はするんだろうか?
僕らの時代は、
玉入れ用の玉を各自家で作って、
学校に持って行かなければなりませんでした。
玉入れの玉の中には、
大体の子はそば殻を詰めていました。
でも、
あるヤンチャくれが玉の中に小石を詰めてきて、
それが先生に見つかり大目玉を食らっていました。
今でもそうなんだろうか?
それに、
シャイな僕が苦手だった借り物競争。
指定されてる借り物が全然見つからなくって、
泣きそうになったなぁ~
今でもやっているんだろうか?
それともう一つ、
平和主義な僕が苦手だった騎馬戦。
大体は馬にまわされちゃう僕。
馬上で繰り広げられるバイオレンス。
僕にはとてもとても・・・
そんな騎馬戦は、
さすがにもうやってないんだろうなぁ~
あの頃、
お昼ごはんの時は、
各自自分の家族と一緒にお弁当を食べていました。
同級生達の普段は見ることのない家族とのやり取り。
普段はいじめっ子でも、
家族の前では甘えっ子だったり、
学校では殆ど喋らない子も、
家族と一緒なら饒舌になったり。
お母さんとまったく同じ顔をしている女の子、
お父さんとまったく同じ顔をしている男の子。
カラフルなお弁当、
地味なお弁当、
おやつは、
みかんや甘栗。
何時もの家族でいつもと違う時間を過ごす。
とても楽しかった思い出があります。
僕の場合、
母はいませんでしたが、
ばあちゃんが居ましたし、
僕の従兄弟が同い年で同じ小学校に通っていましたから、
従兄弟家族と一緒に楽しく弁当を食べる事が出来ました。
そんな、
ある年の運動会のお弁当時間の時。
僕は教室に忘れ物を取りに行きました。
すると、
通りがかりの教室で、
一人でサンドイッチを食べている子がいることを知りました。
サンドイッチは買ってきたものです。
どういう家庭事情かは知りませんでしたが、
とても悲しい姿でした。
僕だって下手すりゃあそこに居たかもしれない。
そう思うと、
何故か罪悪感がわいて来る。
こんなだったら、
運動会の日も給食にすればいいのに!
と、思ったものです。
今では、
運動会の日も給食が出て?、
各自教室で昼食をとるみたいですね。
まぁ、
この優しさで、
問題は解決されてはいないでしょうが、
そもそも解決なんてしませんから、
いくら探しても、
答えなんて無いんですよね。
時代時代で、
運動会も姿を変えてゆく。

めぐる憐憫の中で、
あなたは何を見つけるだろう~♪




































楽しいい筈の給食時間。
その時間がとても辛い事になる日もありました。
それは、
おかずが僕の苦手な魚の日です。
ニシン?かイワシ?を真っ黒に煮込んだ物で、
僕はどうしたってそれを食べる事が出来ない。
先割れスプーンで小さく切って口に入れるも、
口の中がもの凄い拒否反応を起こして吐き出してしまう。
何度試しても、
吐き気をもよおすばかり。
こっそりティシューにくるんだりすると、
必ず僕を見張ってる女の子が居たりして、
先生に言いつけられたりしてしまう。
大体、
あんな真っ黒に煮込んだ魚と、
コッペパンが一緒に食べれるはずが無い!
取り合わせがおかし過ぎるんですよね!
しかも、
飲み物が牛乳だなんて!
食事とは楽しいものじゃなかったのか?
これでは拷問でしかない!
などと、
心の中で怒りを沸騰させても、
食べれないものは食べれない。
その内に、
皆が食事を終えだし、
普段一番食べるのが遅かった子も終に食べ終え、
とうとう最後の一人になってしまった僕。
お昼の休憩時間は無残に過ぎ去り、
終に掃除の時間が来てしまう。
まずは床の掃除をする為、
生徒の机を全部後ろに寄せます。
僕は寄せられた机で若干挟まれつつニシンとにらめっこ。
教室の半分の掃除が終わると、
今度は机を前に寄せます。
僕もまた机と共に教室の前の方に寄せられ、
今度もまた机に挟まれながら、
ニシンとにらみ合い。
このままでは、まもなく5時間目の先生が来てしまう。
僕は鼻を摘んで全てのイワシを口に放り込み、
噛まずに牛乳で流し込みました。
不味いわ、気持ち悪いわで、
涙が出てしまいましたが、
何とか食べる事が出来ました。
こんな思いは二度としたくない。
それ以来僕はシュミレーションを繰り返し、
誰にも見つからずに上手にニシンを食べた振りして、
ティシューに包んで隠せるようになりました。
臭いを嗅いだだけで吐き気を催すものを、
好きになんかなれませんからね~
時代は変わり、
今の学校の給食事情は、
食べれないものは食べなくていいらしい。
なんて素敵なことなんでしょう!
今の時代、
代替の食品は山のようにあるので、
無理して嫌いな物を食べなくてもいい訳ですね。
これまた問題の解決にはなっていないんでしょうが、
なるべくしてなっている、
今の時代の給食事情。

めぐる嗜好の中で、
あなたは何を見つけるだろう~♪










































沈む夕陽のまぶしさの中、
まだまだ続くであろう僕の人生。
 
めぐる季節のなかで、
僕はなにを見つけるだろう~♪












随分めぐってきた僕の人生。
色々見つけて来たと思っていましたが、
それって、
まったく幼稚で未熟でささいなもの。
まるで、
夕暮れの大海原に落ちる水滴一つぐらいも意味が無いのかも知れません。
答えは、
何時だって目の前に大きく横たわっているものなんだと、
最近感じた僕のブログにお付き合いくださり、
誠にありがとうございました。
夕陽に向かって駆け出すのは、
答えが無いって言う答えを見つけたから、
悔しかったんでしょうかねぇ~



彼らは駆けて行ったりしませんので、
良かったらめぐってやって下さいませ~



Dark blanco




季節の中で 松山千春






2013/09/20

いつまでも夢を







こんにちは。
台風が暴れ去り、
各地に多くの爪あとを残してゆきましたね。
僕の家の近所を流れる川も、
今にも溢れそうなくらい水位が上がり、
これがもし溢れたり、
決壊したりすれば、
僕が住んでる町も水浸し。
自然の驚異を前に、
僕たちは地球にただ張り付いているだけなんだなぁ~
と、実感します。
ここんとこの異常気象ぶりは中々しつこく、
猛暑や大雨、
それに竜巻などなど。
今年は台風も多く発生するみたいだから、
又しても、
嫌~な観測記録史上最大○○を聞くことになるんでしょうか?
まぁ、
起こりもしていない事を、
今から心配したってしょうがありませんけどね。
今、
目の前にある窓から”中秋の名月”が登り始め、
三輪山の上らへんで黄色く輝いています。
子どもの頃、
月面にある黒い模様が、
”ウサギに見えるでしょ!”
”月にはウサギがいて餅をついているんですよ!”
なんて大人に言われましたが、
僕にはどう見たってウサギには見えなかった。
それに、
あの黒いシミがウサギなら、
なんとも巨大なウサギだろうし、
動きもしないんだからそれは死んでいるんだろうな。
で、
そんなものが何で餅をつくんだ?
と、
夢のないことを考えたものです。
そんな嘘話を聞くより、
僕の父親が子どもの頃、
三日月の黒いところ、
地球の影である黒い部分に星のような光が一つ光っていた!
と言う本当か思い違いか分からない思い出話のほうが、
ロマンを感じた僕のブログにようこそ。
自転しない月の裏側に秘密のロマンを感じるように、
僕の裏側にもロマンを感じてもらいたい僕ですが、
今日も少しお付き合いくださいませ~





明日香村 かかしロード
の、
かかしコンテスト




































昔、
家の近所に、
蛇池という沼がありました。
そこは、
むか~し昔、その沼には竜が棲んでいたんじゃよ~的な、
うちの町では数少ない、
日本昔話風な場所でありました。
でも、僕が子どもの頃には、
そこには葦などの雑草が生い茂り、
それに隠すようにゴミが大量に捨てられていて、
黒い泥からはメタンガス?が発生していて非常に臭く、
とても竜が棲んでいるようには見えない沼でした。
しかし、
何故かそこには魚が沢山棲んでいて、
子供たちはよくそこで魚釣りをしていました。
小学生の僕も時々蛇池で釣りをしていました。
夕方一人で釣りをしていると、
大きな錦鯉が出てきて、
一人の僕は何故かそれに驚いて、
竜が棲んでいるって言うのもまんざらでもないなぁ~
などと、
訳の分からない納得をしたものです。
今、
その神秘の沼?の蛇池は埋め立てられて、
必要も無い公園になってしまいました。
あの頃、
鬱蒼と茂る葦に隠れていたから、
神秘的になるし、
竜も棲めたんでしょうね。


その蛇池の近くに、
キツネ山という小さな山がありました。
まぁ、
本当は山じゃなくて、
小さな古墳なんですけどね。
そこにはキツネが沢山棲んでいて、
その山に入ると化かされる。
と言うのが村の伝説。
まぁ、
古墳だからむやみに近づくなと言う事なんでしょう。
僕が子どもの頃は、
キツネ憑きというのはよく耳にしていましたから、
竜伝説よりは身近で怖かった。
故に子供の僕は、
キツネが薄気味悪くて、
そのキツネ山にはどうしても近づけなかった。
後に、
中学生になった頃には、
地元の不良たちがその山の上で、
タバコを吸ったり、
シンナーでいい気持ちになっていたりした為、
別の意味でそこには近づけませんでした。
そして、
何十年後の現在。
大人になって初めてそのキツネ山に入りました。
でも、
そこにはキツネも居らず、
苔むした石碑があるだけ。

外から見ているから、
キツネに化かされても可笑しくないような場所に見えますが、
中に入れば只の林。
ちっとも怖くない。
しかし、
もしかしたら今の僕はキツネに化かされていて、
こうしてブログを書いていると自分で思っていますが、
実はまだ僕はあのキツネ山に一人で突っ立っていて、
夢を見ているだけかも知れませんね~。

あの狐は~いつも~歌ってる~♪






































僕の実家の隣は空き家。
大きな家なんですが、
誰も住んでいない。
僕が生まれる前からある家なのに、
僕はその家に入った事もない。
おじいさんとおばあさんが住んでいましたが、
その二人と話をすることも無いまま、
今はもう空き家。
庭木は大きく育って、
まるでジャングル。
家の明かりはもう十年以上灯ってない。
雨戸も閉められて、
漆喰は雨風で少しずつ剥がれ落ちている。
そんなある時、
ふと塀越しに隣の空き家を見てみると、
締め切られていた筈の雨戸が一枚外されて、
真っ暗な家の中を覗かせている。
空き巣なのか、
何なのか。
たった一枚の戸が開いただけで、
もの凄く気味が悪くなる。
一時期は売り家の看板が出ていたんですが、
その看板もいつの間にか朽ち果ててしまったようです。
大人の僕には、
あぁ、
土地が大きすぎて売れないんだろうな~
と、
察しがつくんですが、
子供からすれば、
何とも気味の悪いお化け屋敷に見えるんでしょうね。
きっと、
この家は呪われていて、
誰も近づけないんだ!
と、
僕が子供だったらそんな妄想をしていたでしょう。
ならば、
今の子供もそういう妄想はしているんだろうか?

小学校への登校途中に大きなお屋敷がありまして、
そこの家には大きな蔵もありました。
その蔵の壁の漆喰に、
ある時シミが出てきました。
そのシミは日々大きくなってきて、
やがておばあさんのような模様になりました。
それを日々見ていた僕たちは、
きっと死んだ婆さんの呪いだの、
殺された婆さんが、
あの壁に塗り込められてるんだのと、
好き勝手に言いたいほうだい。
そんなある時。、
その蔵の壁の漆喰が塗り替えられ、
元の真っ白な壁になりました。
しかし。
数日経つと、
黒いシミがまた出てきて、
それはだんだん大きくなりだし、
またもや、
おばあさんのような模様が浮き上がってしまいました。
これには僕達もビビッてしまい、
あまりその壁の事は話さなくなりました。
後々、
僕の父親にその家の事を訪ねましたが、
そこの婆さんは死んではいないし、
怪奇な出来事は何も起こっていないそうで、
いささか肩すかしな思いをしました。
その家の壁はその後も数回塗り替えられ、
現在は婆さんの模様は浮き上がらなくなりました。

情報が少ないほうが面白くて、
夢があったような気がするあの頃であります。





































よく古い建物が取り壊されると、
以前にそこに何があったのか中々思い出せなくなる。
そうやって、
竜も、
キツネも、
婆さんの呪いも、
忘れ去られてゆく。
見えないことで見えていたものは、
変化と共に本当に見えなくなってしまうんですね。
でも、
今の時代の子供には、
今の時代でしか見ることの出来ない見えないものが、
きっと見えていると思いたい。
そして、

いつでも夢を~
いつでも夢を~♪











何時か僕も見えなくなって、
お化けになって恐れられたい願望が、
無きにしも非ずな僕のブログにお付き合い下さって、
誠にありがとうございました。
ここの動物たちは、
ある意味現代の、
無いのに見えるお化けたち。
でも、
あなたを呪ったりしないので、
良かったら覗いてやって下さいまし~



Dark blanco


いつでも夢を 橋幸夫/吉永小百合