2012/10/26

センチメートル・ジャーニー




こんにちは。
秋のヒンヤリした空気にキンモクセイの甘い花の香りがかぐわしく、
ふと子供の頃に流行ったイイ匂いのするボールペンを思い出しました。
僕が子供の頃の一時期に匂いのする文房具が流行り、
あの頃の子供はこぞってさまざまな匂いのする文具を筆箱に入れていました。
とは言え、
匂いのするボールペンや消しゴムくらいしか覚えていませんが・・・
4時間目の頃にはお腹がすいて、
フルーツの匂いのする消しゴムをクンクン嗅いでやり過ごしていましたが、
時々たまらなくなってその消しゴムを食べてしまいそうになった事がしばしば・・・
罪な文具でございました。
近頃は洗剤や柔軟剤は匂いが勝負なのか、
スーパーには色々な香りの種類の商品がどっさり。
どんな匂いなのかと匂いサンプルの小瓶をクンクン。
隣の匂いはどんなんかな~で、またクンクン。
夕食前の買い物で腹もすいてるせいか必要以上にクンクンクン・・・
色々嗅ぎすぎて何が何だか鼻がバカになって来た頃に、
匂いサンプルの小瓶のない柔軟剤の蓋をこっそり開けてクンクン・・・
鼻がバカになってるからよく分からなくて注ぎ口にもっと鼻を近づけてクンクン、ピトッ。
鼻の頭に柔軟剤が付いて、
世の中の匂いが全てフローラルな僕のブログにようこそ。
今日も少しお付き合いくださいませ~

























先日、夜の10時30分頃の事です。
テレビを観ながらウツラウツラと舟を漕いでいたら、
突然携帯電話がけたたましく鳴り出しました。
若い頃であればこんな時間に電話が鳴る事は普通でしたし、
むしろ夜中に電話を使う事の方が多かった。
でも、この歳になると夜に電話がかかって来る事って無いんですよね。
しかもその時は半分夢の中にいた僕。
いきなりの電話の音にビクッ!と飛び上がりました。
そして最初に頭に思い浮かんだことは・・・
あぁ~、何かあったな、
確実によくない事が起こったな!
と、確信しながら携帯電話を手に取りディスプレイを見ると、
友達の名前が・・・
いったい何が!?!?!
ドキドキドキドキ>>>
電話に出るまでの数秒間に色んな不幸事が頭をよぎり、
恐る恐る電話に出ると・・・
予想に反して友達の明るい声が聞こえて来て、
かなり・・・いや、かぁなぁ~り、ホッといたしました。
危うく沈没するとこでしたね。
で、ビックリ電話の内容はと言うと・・・
なんと!その友達夫婦宅に念願のコウノトリが舞い降りたそうで、
予想とはまったく逆の大変喜ばしいニュースでございました!!!
あ、御懐妊って意味でございますよ、
友達夫婦は野鳥の会のメンバーではありませんからね^^

いやぁ~、めでたい話でございます!
なんとただ今妊娠3ヶ月で、赤ちゃんの大きさは2cm!
ちっちゃいですね~
誰にでもそんなにちっちゃい時期があったんでしょうけどね。
ジャンボ尾崎だって2cmの頃はあったんです。
ジャイアント馬場だってきっと2cmだった頃はあるはず、
アンドレ・ザ・ジャイアントは・・・・






























こないだまでワイフだったのに今は妊婦。
呼び名が変わるだけならいいけど、
実際は色んな事がゴロッと変わっちゃうんでしょうね~
赤ちゃんは何の問題も無くポ~ンと出て来てはくれませんからね。
気を付けなきゃならない事や、
知っておかなきゃならない事がてんこ盛りで、
ストレスは溜まるし、
身体はどんどん重くなり、
腰はズンズン痛くなる。
何だかんだ言っても辛いのはやっぱり妊婦さんだけ。
男はただただ、周りでウロウロ、オロオロ~
おまけに分娩室ではこの世の物とは思えないワイフの形相に、
失神覚悟ででヒッヒッフー!!
(今時はもっと違う呼吸法かもしれませんが・・・)


随分前に友達の赤ちゃんを抱かせてもらった事があります。
壊れそうでとてもビビったんですが、
とっても可愛いんですよね~
何もかもが新しくてフワフワしてる!
ほんとに紅葉の葉っぱみたいな小さな手が、
僕の指を”ぎゅっ”てにぎるんです。
”ぎゅっ”てね!!!
それだけで僕はノックアウトされてしまいました。
それは愛の塊り。
故に玉のように可愛いというのかもしれませんね~
そんなラブリーボーイは、今じゃうっすらヒゲの生え出した高校生。
彼は覚えていないでしょうね~
僕の指をおしゃぶりと間違えた事なんて・・・


















(何処かの家の人懐っこいヤツ。番犬能力ゼロでしたが超カワイイ!)





電話をもらった時が2cmで、
その1週間前が1cm。
今頃は4cmぐらいになってるんだろうか?
妊婦がプラスされたワイフは、
まだちっちゃ過ぎて実感が無いと言ってましたが、
期待と不安の方が先にふくらんでしまうんでしょうか。
でも赤ちゃんが少しずつ大きくなって来て、
ポコッ!
なんて胎動でもしてくれたら、
実感ゲーーット!!で、
不安なんてグイッと飲み込んで、
妊婦+ワイフにマザーがドッキングして
グレート・マザンガーに変身でございますね!
って、僕はいったい何を言っているんだろう・・・

とにかく応援しております。
くれぐれもご自愛くださいね!
男なんてこんな事ぐらいしか言えないんですが、
やがて生まれて来る愛の塊りのラブリーボールちゃんに、
僕の指をぎゅってしてもらえる日を心待ちにしております^^





2012/10/19

靴下の男の子





こんにちは。
ここ最近降り続いた雨で気温が一気に下がり、
すっかり、ヒンヤリな今日この頃。
そろそろ着る物に獣の毛を取り入れなければ・・・
冬服を引っ張り出し、
順に洋服を見てゆくと色々と思い出がよみがえります。
このコートを着てる時に喧嘩したよなぁ~
このジャケットを着た時は道で転んだよな~
このセーターを着た時はどうしたっけ?
あっ・・・(食べこぼしのシミを見付けて)
どうやら食事に行ったらしい・・・
ベンジンで叩いたって、消せないあんな事やこんな事。
何時かは良い思い出のシミになるのかなと、
ベンジン片手に物思い・・・
そんなベンジントリップ寸前の僕のブログですが、
今日も少しお付き合いくださいませ~























寒い時期になると、
あぁ~僕も歳をとったんだな~
と、実感することがあります。
子供の頃、寒い朝はいつまででも眠れていたんですが、
今じゃ寒かろうが、
睡眠不足だろうが、
目が覚めてしまう。
布団から出たくはないけど、
横になっているのがしんどい・・・
子供の頃は何時まででも寝ていれたのになぁ~
などとブツブツ言いながら顔を洗いに行く毎日を送っています。

小学生の頃、冬の寒い朝がつらくて、
いつもキリギリまで布団から出れすにうだうだ・・・
で、結局大慌てで身支度をする羽目になるんですが、
そこで毎朝困る事がありました。
シャツを着てパンツを穿いて次に靴下なんですが、
ここで必ず足物だけに足止めを食らいます。
靴下を入れてある箪笥があり、
その引き出しの中には大量の靴下が入っているんですが、
親指部分に穴が開いていたり、
かかとが透けて生かかとが覗いてしまったり、
ゴムがのびのびですぐにずり下がってしまったりと、
これまた足物だけに、満足いく靴下が見つからない。

あの頃の小学生は皆が大体が半ズボン生活。
よっぽど寒くならないと長ズボンを穿かなかったんですよね。
だから靴下の色や刺繍や長さが大変重要で御座いました。


確か車の刺繍が入ってたあの靴下は良い状態で履けたはずなのに、
しつこい様ですがこれまた足物だけに、
一足先に兄に履かれてしまったりと、
履ける靴下不足に悩ませられた少年時代でございます。






















ようやく見つけ出した靴下を履いてみると、
膝まで届くほどの長い靴下(超ハイソックス)・・・
これじゃあ”浅丘めぐみ”じゃないかっ!
大体なんでこんな女の子が履くような長い靴下が、
男ばっかの家にあるのかとても謎でございました。
しょうがなく長い部分を少し折りたたむんですが、
なんか変なんですよね~
そういうのが気になるお年頃でございます。
そこで、
今日一日の間で靴を脱ぐシチュエーションがあるだろうかと、
ザッと考えてみて、
今日は何が何でも靴を脱がない!と決め、
屈辱の親指部分穴あき靴下を履いて学校へ行く事に決定。

学校に着いて上履きに履き替える時も、
誰にも見られないように素早く履き替え、
何食わぬ顔で普通靴下族の振りをしていると、
そんな時に限って友達が、
”家に遊びに来いよ~”
なんて誘って来る。
何人かでその友達の家に遊びに行くらしく、
断ると付き合いが悪!いなんて言われかねません。
しょうがなく行くんですが、
やっぱり靴下の穴が恥ずかしいんですよね。
だから友達の家に上がる時、
素早く靴下の穴が開いた部分をつまんで引っ張り、
足の親指の付け根に持って行き、
足の指でじゃんけんのグーをする感じで穴の部分を挟み、
これまた何食わぬ顔で普通の靴下族を装う僕。
が、何時の間にやら気を抜いてそんな事も忘れてしまい、
友達に”靴下穴あいてんで~”
と、靴下穴あき族という身元がばれてしまう・・・

早く家に帰りたい気持ちでいっぱいの放課後でございました。



























のびのびゴムのずり落ち靴下を輪ゴムで止めて誤魔化したり、
片方だけ穴が開いた靴下どうしを1足として、
絵柄が違うのをばれないようにそこを折りたたんだり、
不ぞろいの絵柄部分を内側に来るように履いてごまかしたり・・・
そんなある日ソックタッチ成るものが販売され、
家の靴下事情を一変させてくれましたね~
単に足に糊を付けて靴下を貼り付けるだけだったんですが、
僕にはソックタッチの小さな小瓶が、
魔法の小瓶に見えて仕方がありませんでしたね~

ボタンの取れてるポケットに、
汚れて丸めたハンカチを突っ込んでいる。
服の袖は拭いた鼻水でカピカピだった洟垂れ小僧だったけど、
あの頃は靴下だけは何故か特別だったんですよね~

今、僕の家の箪笥の引き出しに大量にある靴下達は、
穴も開いてないし、
ゴムも伸びてない。
もう、輪ゴムも要らないし、
ソックタッチも要らなくなりましたとさ。












年下の男の子 キャンディーズ



2012/10/12

ひとりぼっちで老いさせて




こんにちは。

僕の住んでいる辺りは童謡の”里の秋”の歌詞のとおりとっても静か。
鳥の鳴き声や、
遠くで稲刈りしているコンバインのピッ、ピッ、ピッという音しか聞こえてこない。
空を見上げると鰯雲を背に鴨がV字で飛んでいます。
何処かで焼いている米の籾殻(もみがら)の香ばしい香りが漂ってきて、
あぁ~、今年もあとわずかやねぇ~と、しみじみ・・・
秋って、秋なんて・・・

はぁ~・・・

こんなため息交じりの僕のブログですが、
今日も少しお付き合い願います~























この間、おじさんん家の田んぼの稲刈りを手伝いました。
僕が小さい頃は従兄弟や親戚が集まって、
大人数で田植えや稲刈りを手伝っていました。
皆で刈った稲を縛ってハザなるものに掛けて天日干し。
結構な重労働ですが、
子供の僕には半分遊びのようなもの。
子供で背が小さいから稲を掛けることも出来ないし、
稲の束をきつく縛ることも出来ない。
何か手伝っているようでいて、
邪魔してるだけ。
それより、
外で皆と昼飯におにぎりなんかを食べるのが、
とても楽しかった。
ピクニック気分でしたね~

その後、
徐々に機械が便利になるにつれ、
手伝いが一人減り、
二人減り、
三人減り、
・・・。
今では子供の頃より世話をする田んぼの数が増えているのに、
たった二~三人で全て出来てしまう。
良いのか、悪いのか、
今はそういう時代なんでしょうか?
そのたった二~三人の中のメンバーに入っている僕。
朝から日が暮れるまでみっちりお手伝い。
機械が便利になったとはいえ所詮は機械。
お手伝いロボットではありませんから、
結局は人力が必要とされ、
何やかやと重労働な訳でございます。
でも、
隣近所で一人で稲刈りをしている爺さんの多いこと・・・
後継者もなく、
70代の爺さんがひとりコンバインの上で揺れている。
 今はそういう時代なんでしょうね~




















僕が住んでいる町も昔は村と呼ばれていました。
村にはいろいろな決まりや風習があり、
それを守ることが、
村人の安全や生活を守ることに繋がっていました。
でもそんな関係は日に日に薄くなって、
徐々になくなろうとしています。
昔話のように盗賊がでたり、
鬼がでたり、
サルが山から人間の嫁をもらいに来たりもしなくなりましたからね~
自分の事は自分でだいたい守れます。
電話すりゃ警察だって来てくれるし、
分からないことはインターネットでポン!
隣の家に醤油を借りに行くだなんて、
今の時代じゃ考えられない。
昔なら僕のような独り者は、
早く結婚しろ、
なんで結婚しないんだ!
身体がどこか悪いのか?
もしかして×××が××××××なのか!?
と、僕がしらない村の人からでも色々と言われかねませんが、
今はおじさんからしか言われない。(一応は言われてる)
昔から村にあった行事はどんどん無くなって行き、
かわりに何処の町でもやっている、
伝統もへったくれもない子ども神輿なんか催されますが、
だからと言って神社で遊ぶ子供が増える訳でもなく、
祭りの意味なんてどうでもよくて、
思い出の写真やビデオが残されるだけ。
ちょっと面白映像が撮れたらYouTubeにアップ。

今はそんな時代なんですね。





























村で育ち、
近所に親戚やなんかが沢山いて、
何やかやと煩わしく、
やっと村から、親から、ご近所から飛び出して、
都会で一人暮らしを始めた20代。
でも・・・
エレベータですれ違う人に”今晩は”と挨拶しても無視され、
隣の部屋に越してきた婆さんが挨拶に来たのかと思えば、
こっちの部屋のほうが広いわね!
と部屋を覗きに来ただけで、
その後、
その婆さんとすれ違っても無視される。
不意にピンポ~ンと誰かが来たかと思えば、
NHKの集金・・・
ドアの鍵を閉めずに部屋で過ごしていたら、
不意にドアの閉まる音がして、
変だなと覗き窓から覗くと、
知らない男(多分空き巣)が立ち去ってゆく・・・

と、都会って、
都会なんて、
・・・。


時代は常に変わっていて、
益々個を尊重する時代に成って来ているのに、
なんとも世知辛い。

イイ感じのプライベート感をつくるのは、
非常に難しいんでしょうね。
世間と離れすぎず、
近すぎず・・・

イイ~感じに心が躍るひとりぼっちで過ごしたい、
そんな、
独りよがりの独り言。









ひとりぼっちで躍らせて 研ナオコ