2012/07/27

ゆ・れ・て遭難





こんにちは。
いやぁ~、夏がグツグツと茹だってますね~
オマケにセミが非常にやかましい!
あの騒がしさでよけいに暑く感じられますよね!
もし全てのセミがヒグラシのような物悲しい声で鳴いたり、
風鈴のような涼しい声でチリリ~ンと鳴いてくれたら、
風情効果で気温が2度ぐらいは低く感じれるかもしれませんね~
でも、セミがあの声で鳴いていないと、それはそれで寂しかったりする、
風鈴だの風情だの何だのとめんどくさい私のブログに時間を割いていただき、
誠にありがとう御座います。
ちょっとは涼しげな写真もあるかとは思いますので、
今日も少しお付き合いくださいませ~


















この間、和歌山県の田辺に野暮用で行ってきました。
何時もはバタバタとしてゆっくり出来ないんですが
今回はちょっと時間に余裕があり、
何時もよりゆっくりする事ができました。
私の泊まっている家の近くに天神崎と云う岬があるんですが、
私は何時もそこで大半の時間を過ごします。
何をするでもなく、
ただウロウロと海岸をぶらついているだけなんですけどね~
父親が生きていた頃はよく二人で来ていたんですが、
今はもっぱら私1人で来ています。
はたから見るとなんとも寂しげなロンリー中年か、
はたまた、怪しげなおっさんがよからぬ事をしてるんじゃね~のかと、
眉のひとつもひそめられているかも知れませんけどね。
もちろん友達や数人で来るのも楽しいんですが、
1人でいるのも大変楽しいんですよね~
私、今年で45歳になっちゃうんですが、
1人でキレイな貝殻なんかを拾い集めている時に、
”何してるんですか?”
なんて誰かに真顔で尋ねられたら
口ごもって何も言えなくなって逃げ出してしまうかも^^
ただ貝殻が欲しかっただけなんですけど・・・・・・
































防波堤を歩いていると港側の波が静かなところには魚がたくさん遊んでいます。
これを見ているだけでもけっこう楽しいんですよね。
色んな魚がひっきりなしに泳いでいますがそれとは別に、
じぃぃ~っと見てると色んな魚以外の生き物が居る事に気が付きます。
カニが出てきたり、エビがでてきたり、
何だか得体の知れないものがでてきたり。
ダイビングよりはしょぼいですが、
お金がかからないうえ、安全。
ズームカメラがあれば記録も出来ますが、
望遠鏡なんかでも楽しめますよね。
今回の写真には撮れなかったんですが、
他にも小型のエイや、大きなミノカサゴやイカなんかも見れて、
とても面白いですよ!
ねらい目は朝でございます。
日が上がって観察できる明るさになればOK。
カンカン照りの昼以降はみんな深いところに行っちゃうんで、
あんまり見れません。
カメラや望遠鏡のストラップを必ず何処かに結わえて落とさぬように、
そして、魚の餌になるようなものを持って行くと魚がたくさん寄って来たりして
よりいっそう楽しめるかもしれませんね^^
ぜひぜひお試しあれ~












昔、父親と二人でモーターボートを借りて、
この辺りの海をクルーズしたことがあります。
この辺りには離れ小島がそこそこあって景色が良いんです。
でも、だいたいの島は上陸禁止になっています。
でも無茶な私達は気にもせず上陸しちゃいました。

シーンと静かな小さな島で持ってきた弁当を食べ、
さて、そろそろ戻ろうかと思ったら・・・
潮が引いて乗ってきたモーターボートが砂の上に上がってる。
意外と大きなボートでしたので、
押せど引けどびくともしない。
結局潮が再び満ちるまでロビンソン・クルーソー状態。
父親は昼寝しちゃうし、
暇な私は島を探検することに。
が、あまりにも小さい島なのですぐに一周できてしまい、
話し相手になるバレーボールのウイルソンも見つけることが出来ませんでした。
退屈な数時間後、ようやく潮が満ちだして何とか島から脱出。
幸いにしてなんともありませんでしたが、
これでボートでも壊れていたら遭難でございますからね。
携帯電話も無い時代でしたからどうなっていた事か。
その当時わたしが父にそう尋ねると、
”そんな時の為にお前は水泳部に入ったんだろ?”
と、当たり前顔。
ガス欠の時と云い、その時と云い、
とんだロビンソン親子でございます。















私の父の無茶っぷりは結構あって、
地元の漁師でも船を出さないような嵐の日に
小さなクルーザーで嵐の海に出たそうです。
私の父は漁師でも海の男でもなく、
海の無い奈良県で生まれ育った盆地オヤジ。
無茶するのが大好きなんでしょうね~
その日も私の従兄弟と父の二人で荒れ狂う海の中をクルージング♪
同席していた従兄弟はものすごい高い波の揺れや衝撃に、
そしてその船を操っているのがずぶの素人という恐怖に
あかん!、俺絶対に死ぬ!と、思ったらしく、
恐ろしくなり船室にかくれていたらしいです。

港にいた漁師達が嵐の中を戻ってきた私の父親を見て、
驚くやら、呆れるやら・・・
いやぁ~、あれは死ぬかと思った!
と、高笑いの父。
ワイルド気取りにカッコつけてますが、
下手すりゃゆれて遭難で御座いますからね!
その話を後で聞いて私、とても笑えませんでした。

和歌山からの帰り、
高速道路を父の運転で車を走らせていた時の事。
相変わらずの無茶っぷりで、時速140キロで車を飛ばす父。
”そんなにスピード出してると捕まるよ。”
と、私が注意しても、
大丈夫!大丈夫!
何時もの事に、
ヤレヤレ・・・なんて思ったその直後、
ウゥゥゥゥ~ン!
”そこの車止まりなさい!”
と、あっけなく御用。
警官に
”窓を開けて”
と、うながされた時、
何を間違えたかフロントのワイパーを動かしてしまい、
とっても動揺を隠し切れない、
杉ちゃん並みのワイルドオヤジ。
揺れるワイパーに笑わずにはいられなかった私でございました。






2012/07/20

15夜の夜



こんにちは。
いやぁ~、猛々しく暑い!
冬の寒さよりは遙かに夏の暑さのほうが好きなんですが、
だからと言って、
これがいいんだろ~とグリグリやられるのは何だか悔しい・・・
キツ過ぎるのは嫌だけど物足りないのも嫌ですよね~
始まったばかりの夏に期待を込めた尻込み中。
私がわがまま言ったところで、
お構い無しに降り注ぐ太陽光線になすすべ無しで、
ただただ汗が額を流れ落ちてゆくだけ・・・
水分摂りすぎでまたもやお腹の雲行きが怪しげな私のブログに、
今日も時間を割いていただき誠にありがとう御座います。
遠くでゴロゴロ鳴り出してはいますが、
ドーン!と落ちるまで少しお付き合い願います~




















子供たちは夏休み。
私も子供の頃は絵に描いたような事をしていたものです。
虫捕りに行ったり、
魚をすくいに行ったり、
行った事のない所を探検したり。

その頃は生き物が好きでしたから、
クワガタやカブトムシを捕りに朝早くから出かけたものです。
クワガタならクヌギの木を目指すんですが、
カブトムシなら遠くのクヌギの木まで行かなくても、
近くの畑に出かけていた私。
近所に桃の木のある畑があるんですが、
熟して落ちた桃の実にカブトムシやカナブンが群がっているんです。
そんな感じで難なくカブトムシがゲット出来ていたんですが、
その畑は他人の畑なので、
畑の持ち主の早起き爺さんより早く行かなければなりませんでした。
喉が渇いたときには食べ頃の桃の実を一つ味見。
なんともカブトムシよりも勝る図々しさ。
ある朝その畑に行ったとき、
桃の木の周りに高いフェンスが造られ、
目の前のカブトムシが捕れそうで捕れない。
悔しい気持ちの小3の夏~♪

























魚を捕るのは好きだったんですが、
釣りはあまり興味が無かった私。
もっぱら網で魚を捕りにいっていました。
網ですから大きな魚は捕れなくて、
小さな小鮒や、メダカがほとんど。
すぐに飽きちゃうんですよね~
でも幸いにして私の家の近所にはため池が無数にあるんですよね。
そんなため池は夏場には色々と養殖に使われていました。
金魚や、鯉、ティラピアなどが主に養殖されていたんですが、
私の狙いは鯉・・・
出来る限り水辺に草が生い茂る池を選び、
池周りのフェンスを乗り越え、
草陰に隠れて網をいれます。
4~5センチぐらいの小さな鯉を数匹ゲットし帰ろうとした時、
向こうの方から何かわめきながら自転車でこちらに向かって走ってくるジジイ発見!
盗んだ稚鯉を持って走り出した私。
遠くから聞こえるジジイの
”警察に願うからなー!”の脅し文句に、
しばらく家から出られなくなった小4の夏~♪

























私の住んでいる所はとても田舎。
その当時は田んぼばかりでちっとも娯楽施設がありませんでした。
唯一の遊び場が学校でしたから、
すぐに飽きてしまいます。
子供ですから探検なんかしたいんですが、
近くに山も無い盆地の真ん中、
ただ田んぼがあるだけでございました。
そんな退屈な我が村を愛犬のジョンと一緒に歩いていると、
草原に覆われた古い家を発見。
夏草に覆われている姿を見て、
”あぁ~、この家は空き家なんやな~”
と気付きました。
そうするとムクムクと好奇心が湧き出し、
私もジョンも覗いて見たくてしょうがなくなり、
いざ空き家探検に・・・

背の高い草を掻き分け進むと目的の家に到着。
離れて見るとそうでもなかったんですが、
近くで見ると結構痛みが激しい和風の平屋。
トイレと風呂が外にあって、戸が外れて中が見える。
トイレは見たくなかったので見ませんでしたが、
お風呂はのぞきました。
色あせたシャンプーのボトルや石鹸、
埃や枯葉が湯船に溜まり、
底の方にはカナブンが数匹ひっくり返って死んでいました。
ゾゾゾ~・・・!

私もジョンもかなりビビリモードになっていましたが、
家の中を見たい気持ちには勝てず、
いざ家の方に・・・
雨戸は引かれておらず、
縁側は曇りガラスの戸で閉じられていました。
はっきり言ってチョー怖かった!
ジョンも私のそばを離れずにウロウロしていました。
そっと濡れ縁に上がりガラス戸をスルスルと開けました。
意外と簡単に開いたガラス戸の向こう側は座敷らしく、
畳が意外と綺麗で何だか違和感。
部屋の中には家財がそのままで、
ちゃぶ台や、小さな水屋箪笥なんかもそのままで、
人がいた形跡がありありなんですが、
その上に積もった埃で、
あぁ~、やっぱり空き家なんやな~と、納得。
薄暗い奥には土間があり小さなカマドが見えて、
ナベやなんかが見えます。
私は恐る恐る座敷の中に足を踏み入れました。
畳の上に靴で上がりこんで罪悪感がムクムク・・・
天井には電灯があり、
スイッチの紐がぶら下がっていました。
何の気はなしに紐を引くと蛍光灯がパッと点燈。
あれ?電気止まってない!
薄暗かった部屋が蛍光灯の明かりで明るくなると、
よけいに薄気味悪くなりました。
愛犬ジョンはソロソロと土間のほうへ行ってしまいました。
明るくて気味の悪い部屋を見渡すと・・・
長押(なげし)に3枚の黒縁の写真がならんでいました。
1人はお爺さんの写真、
もう1人は兵隊服姿の青年の写真、
最後の1人はお婆さんの写真。
三人の写真と目が合ってゾゾゾ~・・・ッ!
その時、突然家の奥でドタドタッ!と音が鳴りました!
私があまりの恐怖に硬直状態でいますと、
ジョンがものすごい勢いで私の横をすり抜け表に逃げてゆきました。
その後を私も転がるようについて行き、
遠く前方を逃げてゆく愛犬の薄情さに涙がこぼれた小5の夏~♪























数日後の夜、
その空き家の前を通ると明かりが点いている。
あれは私が消し忘れたんだろうか、
それとも・・・
あの時なんでジョンは飛び出してきたんだろうか?
ザワザワと音を立てる草むらの、
闇の中にぽつんと光る電灯。

気が付けば夏もそろそろ終わりかけ、
見上げると丸い月が上がっていた
15夜の夜~♪





2012/07/09

筈なのに






こんにちは。
先日、友人達が我が家に遊びに来てくれまして、
嬉しくてついつい暴飲暴食三昧・・・
久々に食事制限を忘れ、
食べたい物ばかりドッサリと食べてしまいました。
私、大喰いのくせに胃腸が少し弱い。
久し振りのフードラッシュに私の胃袋はフル稼働していたんですが、
終にオーバーヒート。
激しい腹痛で眠れぬ夜を過ごす事になりました。
いい大人の癖に何とも情けない話で御座いますが、
最近下げ止まり、それどころかリバウンドしかけていた私の体重が、
見事に希望体重に戻り、よかった、よかった・・・
若干病的にやつれた私のブログに時間を割いてくださって、
誠にありがとう御座います。
飲むヨーグルトでもチビチビやりながら、
今日も少しお付き合い願います~























食べ過ぎてお腹が痛いなんてまるでお子様な私。
私、ほんとドン臭いと云うか、間抜けと云うか、
駄目なヤツなんでございます。
先日、夜中にスーパー銭湯にでも行こうと思い、
夜の田舎道を車で走っていたんですが、
何か車のエンジンの様子がおかしい。
アクセルを踏んでふかしていると時々スカッと途切れるような感じ。
あれっ?気のせいかな~なんて思っていると、
またエンジンがスカッと止まる。
こっ、これは・・・!?
ご想像通りのガス欠でございます。
車は急激にスピードを落とし、
カエルが泣き叫ぶ真っ暗な田舎道に、
静かに停止いたしました。
言い訳的には、
”まだ行ける筈なのに”
です。
とりあえず車を押して路肩に寄せ、
はぁぁぁ~・・・っ
と、ため息ひとつ。
その夜はとっても熱帯夜でございました。























いくら田舎とは言え、
ガソリンスタンドぐらいは沢山在ります。
でも、夜の11時過ぎとなるとかなり絞られてくる。
思案していても仕方が無いので、
一番近くの24時間営業のスタンドまで歩き出しました。
近所に友達も居るんですが、
夜中にこんな事で呼び出すのも気が引けますし、
元来、私は水くさいんですよね~
蒸し暑い夜道をトボトボトボ・・・
タクシーでも通れば良かったんですが、
夜の田舎道、
だ~れも通りはしない。
タクシーっぽい車が来たかなっ!と思えば、
代行の車。
紛らわしいっ!
目指すスタンドははるか向こう。


車で行けば5~6分ぐらいの場所なんですが、
勾配が・・・
なだらかでだらだらと続く勾配が延々と・・・


小さな山を二つ超えようやくスタンドに到着。
かなり歩いた様でいて時間にすると40分ぐらい。
早かったのか、遅かったのか。

はぁぁぁ~・・・っ
と、半分安堵のため息またひとつ。


























スタンドで事情を説明し、
携行缶を3000円の担保で借り、いざ給油。
これから今来た道を帰らなくてはいけないので、
出来るだけ少量にしたいところ。
どれくらい入れたら良いですか?
と、スタンドの兄さんに聞くと・・・
ん~、5ℓぐらいかなと笑顔の兄さん。
そんなに必要?
重くないかな~?と私が愚痴ると、
足りなくてまた取りに来るのもなんでしょう?と、
優しいお言葉を掛けてくれる兄さん。
心の中で、
”この人でなしっ!”
と罵っていると、
セルフだけど給油してくれる優しさはありました。5ℓだけど・・・
ほら、意外と軽いですよ!
と、得意げに携行缶を振る笑顔のお兄さん。
そらそうでしょう。
”でも10分もしたら倍の重さに感じるってっ!”
と、心の中でもう一回罵りながら出発する事に。
スタンドの兄さんの
”送りましょうか?”
と云うミラクルワードが出る事もなく、
トボトボと赤い缶をぶら下げて、
これから戻る真っ暗な道を見て、
はぁぁぁ~・・・っ
と、うんざりめにため息またひとつ。

























私、ガス欠って2度目なんですよね~
最初のは父親の車でした。
ガソリンが少ないけど大丈夫?
と、助手席の父親に尋ねると、
まだまだ大丈夫!
と、太鼓判。
その数分後に車は静かに止まったんですけどね~
その時の父親の言い訳はと云うと、
”まだ大丈夫な筈なのに・・・”
です。
しかも父親は私に悪びれる様子も無く、
”俺はここで待ってるから、
お前はヒッチハイクをしてガソリンを買って来なさい!”
だ、そうです。
ほんと、とんだガス欠親子でございます。
已む無く私は、生まれて始めてのヒッチハイクをする羽目に。
けっこう恥ずかしいんですよね~
でも、その当時は私もまだ若くて、
怪しさは皆無でしたから、
比較的早く止まってくれる方が有り、
親切にスタンドまで送っていただいたんですが、
さて、今の私じゃ・・・・・

夜中に人気の無い田舎の夜道で、
禿げで髭面のおっさんが、
ヨレヨレのTシャツに短パン姿で手を振りながら近づいてくれば、
落ち武者か地縛霊に間違われて、
その道が心霊スポットになりかねません。

そんな事を思いながら赤い缶をぶら下げ夜道をトボトボ歩く私。
案の定、携行缶は見る見る重くなり、
右に持ち替え、左に持ち替え、
右にフラフラ~、左にフラフラ~、
これじゃ単なる酔っ払いか、
ぬらりひょんと思われても仕方がありません。

帰りは下り坂が多かったから比較的早く着くかと思われましたが、
足かせ付でしたから、
結局行きと同じくらい時間がかかってしまいました。

ようやく車にたどり着き、
不慣れな携行缶での給油に手こずり、
社内がこぼれたガソリン臭で満たされ、
疲労も相まって若干トリップ気味に、
40分かけて今歩いて来た道をたった5の分で戻りました。
スタンドの兄さんに携行缶を返し、
担保の3000円を返してもらい、
その3000円でガソリンを給油しました。

スタンドの兄さんからの、
”お疲れ様でした!”
などの心温まるねぎらいの言葉どころか、
振り向けば誰も居らず、
シ~ンと静かな無人のセルフスタンドに戻っていました。
1人寂しくスタンドを後にし、
全身汗でベトベトの身体で本来の目的のスーパー銭湯にようやく到着しましたが、
そこもすでに無人となっていました。

はぁぁぁぁ~・・・っ